立ちごけしてしまった際の引き起こし方と対処法
立ちごけが起きてしまう原因と心の持ち方
バイクの立ちごけは、初心者からベテランまで誰にでも起こりうるアクシデントの一つですが、そもそもなぜ立ちごけは起きてしまうのでしょうか。
主な原因の一つは、停車時や取り回し時のバランスの喪失です。バイクは走行中こそ自立安定性が高い乗り物ですが、停止間際や足場の悪い場所では、わずかな傾きが車重を支えきれなくなる要因となります。
特に砂利道や傾斜地、あるいは不意に足が滑ってしまった際などは、どれほど注意していても防ぎきれない場合があります。
また、慣れない車両への乗車や、長距離走行による疲労も集中力を低下させ、立ちごけを誘発する原因になります。バイクの状態を把握するのと同様に、自分自身の体調や路面状況を冷静にチェックすることが大切です。
もし倒してしまっても、それはライダーなら誰もが通る道。まずは「やってしまった」というショックでパニックにならず、落ち着いて次の行動に移ることが、自分と愛車を守るための第一歩となります。
バイクを安全に引き起こすための手順
もし立ちごけをしてしまったら、まずは焦らず周囲の交通状況を確認しましょう。
倒れたバイクをすぐに起こしたくなるのが人情ですが、後続車との二次被害を防ぐことが最も重要です。安全が確認できたら、エンジンスイッチを切り、ガソリン漏れがないかチェックします。
引き起こしの際は、ギアをローに入れるかブレーキを固定して、車輪が動かないようにしましょう。その後、ハンドルとシートレール付近をしっかり掴み、腰をバイクに密着させるようにして、腕の力ではなく「足腰の力」で押し上げるのがコツです。
バイクを垂直まで起こせたら、反対側に倒さないよう慎重にサイドスタンドを立てて安定させます。大型バイクなど自力で起こすのが難しい場合は、無理をして腰を痛める前に、周囲の人に助けを求めるか、ロードサービスを要請することも賢明な判断です。
無理な引き起こしは、車体へのさらなるダメージや自身の怪我に繋がるため、自分の体力と相談しながら慎重に行うようにしましょう。
引き起こした後の点検と走行時の注意点
バイクを起こした後は、すぐに走り出さず、各部のダメージを詳細に確認する必要があります。まずはハンドルやレバー類が曲がっていないか、ステップが折れていないかを確認してください。
特にブレーキレバーやクラッチレバーが破損していると、その後の走行が困難になるため、予備のパーツや応急処置の可否を判断しましょう。
また、エンジン周りからオイルや冷却水が漏れていないかも重要なチェックポイントです。外観に大きな損傷がなくても、転倒の衝撃で内部に不具合が生じている可能性は否定できません。
操作系に違和感がある場合や、エンジンがかかりにくい場合は、無理に自走せずレッカーを依頼して整備工場まで運んでもらうのが望ましいです。
特にカウルやマフラーの傷は、後日サビや腐食の原因になることもあるため、落ち着いたらプロに点検してもらうことをおすすめします。
立ちごけは誰にでも起こるからこそ、その後の冷静な対処が、大切なバイクと長く付き合っていくためのポイントと言えるでしょう。

