カーブミラーを利用して危険を予測する方法
成り行き任せなコーナリングを防ぐためのテクニック
ライダーの技能が問われる山道の走行ですが、初心者によくあるのが「成り行き任せなコーナリング」です。
初心者は自分の運転だけにいっぱいいっぱいになってしまい、目の前に出てくるカーブをその都度曲がることに一生懸命になってしまいます。
しかしそうした出てきてから考えるようなコーナリングでは、どうしてもカーブを抜けたあとのバランスの立て直しが難しく、走行ラインが膨らんでしまったりして、激突や反対車線の自動車との接触の危険があるのです。
上級者ライダーになってくると、初めて走行する山道であっても自然に次にどんなカーブになるかが予測できるようになるので、余裕を持ってバランスをコントロールしていくことができます。
そこでぜひ初心者ライダーやワインディングロードに自信のないライダーにやってもらいたいのが、カーブミラーを使った先読みコーナリングです。
山道など大きなカーブの前には必ずカーブミラーが設置されていますが、実はこのミラーの位置により、その先のカーブがどんなものかがある程度予測ができます。
具体的にはカーブミラーの設置位置が進行方向に近い位置にある場合は、カーブは90度くらいまでのゆるいものであるのに対し、ミラーの位置が進行方向から見て真正面よりも先についている場合は、ヘアピンカーブのようなきついカーブとなっています。
これはミラーにカーブの向こう側が映るように配置した結果に起こることで、ミラーに映る景色だけでなく、ミラーそのものの位置にも注意をしてみてください。
カーブミラーが設置されるのは死角があるから
そもそもカーブミラーがなぜ設置されているかというと、それは道路の先に死角となる部分があるからです。
ワインディングロードだけでなく、市街地の十字路にも必ずミラーは設置されていますが、それも向こう側から突然車両や人が飛び出して来た時に危険があるからです。
ミラーを見かけたらその先には危険があると思い、しっかりスピードを落として先の様子を確認しましょう。
ミラーを見る時に頭に入れておいてもらいたいのが、ミラーの性質上そこに写っているものだけで距離感を判定するのは難しいということです。
一般公道に使用されているカーブミラーは「凸面鏡」と言われる球面をしています。
凸面鏡はただの平面鏡と比較して映り込む範囲が広いというところがメリットですが、逆にその視界の広さが距離感をつかみにくくしてしまうのです。
ですのでミラーで判断するのはあくまでも対向車や人、急な障害物の有無にとどめておき、どのくらいでそれらに接触をするかは判断せず、実際に安全を確認するようにしましょう。