タンクがへこんでしまった場合の修理方法

へこんだタンクの修理方法とは？

転倒によってダメージを受けやすいパーツとしては、バイクの場合タンクが筆頭に挙げられます。
擦り傷が付く程度なら修復しやすいですが、へこんでしまうとさらなる作業が必要となります。
程度によってやり方は違いますが、500円玉程度の大きさであれば、デントリペアという修理方法が用いられます。
これは、へこんだ部分を叩いたり引っ張ったりして元の形に戻す作業です。

場所や大きさ、形状によってプロはやり方を変えますが、強力な吸盤で貼り付けたり、グルーガンスティックという棒状の接着剤で固定して引っ張ります。
または、タンクの中に工具を入れ込んで、ハンマーで叩くことで形を整えます。
こうしたデントリペアは、表面に傷を与えないでできることが多いので、塗装をし直さずに済むこともあります。

プロに頼むのがベストなのですが、バイク用品店などでは自分でもできるキットが売られています。
吸盤タイプのキットが多く、へこんだ部分に吸盤を張り付けて固定した後に、強く引っ張り元の形に戻します。
ただし、きれいな状態に修復するのはコツが要りますし、表面を傷つけてしまうこともあります。
しっかりと使用法を確認すると共に、セルフ作業ではうまく行かないこともあるというのは覚えておきましょう。

デントリペアでは難しいへこみの場合は、パテを埋めて修理をします。
塗装をはがしてから脱脂をして、そこにパテを埋め、サンドペーパーできれいにします。
最後に塗装をして元通りにします。

より大きなへこみの場合は、板金が必要となります。
スライドハンマーというツールを溶接して、それで強く引っ張ることで形を戻します。
塗装がはがれる作業ですので、後に塗装をし直します。

タンクの修理費用はどのくらいかかる？

デントリペアをした場合、へこみ1つに付き8,000円から10,000円くらいが相場となっています。
キットはさらに安く市販されていますが、仕上げの良さで考えると修理のプロに頼んだ方が安心です。
パテ修理の場合は、10,000円くらいの料金となり、塗装費用は別途です。
塗装はパーツの大きさや取り外しが必要か、オリジナルペイントかなどによって変わってきますので、事前に見積もりを出してもらいましょう。

板金をする場合は、20,000円から40,000円くらいかかることが多いです。
やはりこの場合も塗装は別途費用となります。
通常は、板金プラス塗装ということでまとめて料金を計算してくれます。

どのケースでも塗装が必要となった場合、少なくても10,000円はかかります。
凝ったデザインであったり珍しいカラー、特殊な仕上げ方だとかなり高くなることもあります。
場合によっては修復作業自体よりも高額になります。